(;゚Д゚) 1行に「恋愛」の文字が4回も……!!
そこはスルーしてください!
さてさて、
「少女マンガも好きだけど、恋愛小説だって読んでみたい!」
と思っている、ちょっと大人な中学生女子のみなさん!!
( ̄▽ ̄) だったら、ぜひおススメしたい本があるっすよ!!
── あるっすよ!
というわけで、
「これさえ読んでおけば、誰にも文句は言われない」
っていうような鉄板かつ定番の恋愛小説ベスト10と、
「定番……じゃないかもだけど、実はコアなファンがたくさんいるよ!」
な、5冊の恋愛小説のご紹介です。
ランキングの厳密さなど、若干 独断と偏見も入っていますが、大きくハズしてはいないので大丈夫。
おススメ恋愛小説を読みながらキュンキュンしてくださいね!
(*´▽`*) はーい。キュン準備完了っす~
それではさっそくいってみましょう。
~ 目次 ~
中学生女子におすすめしたい定番恋愛小説 best 10!
まずは定番恋愛小説から。こちらはぜひぜひ押さえておいてほしい、キュン量産型恋愛小説です。
1位!「幸福な食卓」瀬尾まい子
とりあえず主人公の家庭環境が面白い。
- お父さん: お父さんをやめる宣言(3年前には自殺未遂)
- お母さん: 家を出て一人暮らし(でもご飯を届けに来る)
- お兄ちゃん: 大学に進学せず農業を始めちゃう(実は超天才)
(;゚Д゚) お父さんって、やめられるものなんすか……?!
……普通はやめられません。
というか、その発想自体、ないです。
複雑で個性的な家族に囲まれて育つ主人公なんですが、なぜか全然不幸そうに見えない。
何でも話せて頼りになる、すごくいい性格のボーイフレンドもできます。
ヘンな家族の面々も、実はみんなそれぞれに自分の生き方を必死で探してるだけなんですね。
しかもお互いがお互いを思い合っている様子がよく表現されています。
そんな中で成長していく主人公を巡る、暖かくて優しいお話。
「一人だけでがんばらなくてもいい」
「もっと人に頼ってもいい」
「家族なんだから甘えたっていい」
そして、
「自分では気づいてなくても、いろいろな人に支えられて生きてるんだ」
と感じさせられる物語。
どんなことがあっても前に進もう、と思えるようになる一冊です。
2位!「アーモンド入りチョコレートのワルツ」森絵都
こちらは3つのほろ苦い物語で構成されたアンソロジー。
子供は眠る
小学生から中学生までの5人の男の子たちが、別荘で過ごす夏のお話。メンバーは、
- ボス(的存在の一人の男の子)
- 彼の言うことをずっと聞いてきた手下ども(的他4人の男の子)たち
でもこうした関係が彼らの成長とともに変化していき……
彼女のアリア
不眠症に悩む男の子が、ある女の子と出会い淡い恋に落ちていくお話です。2人が出会ったのは旧校舎の元音楽室。
そこでピアノを弾いていたのが彼女です。
で、彼女も不眠症、親の仲も悪い。
結構いろいろある女の子なんですが、一緒にいると楽しくって、元音楽室で2人の時間を過ごしていきます。
いい感じに。
ところが「彼女には虚言癖がある」という噂を耳にして……
どうする、主人公!
2人の卒業までを描いた物語です。
アーモンド入りチョコレートのワルツ
表題作は友だちと一緒にピアノ教室に通う中学生の女の子が主人公。ピアノ教室の先生(女性)がまた個性的で素敵なんです。
そして、そこに登場するのがフランス人のおじさん。
主人公は友だち・先生・フランス人のおじさんと一緒に幸せな時間を過ごしていきます。
でも、先生とおじさんの仲がちょっとこじれたりもして……
どの作品も事件というほどではないけれど、ちょっとだけ日常とは違うキラキラした貴重な時間を扱った物語。
この時期だからこそ感じる怒りや悲しみ、喜びなどの感情がもの凄くリアルに描かれているので、きっと共感できるはず。
そして彼らの心が成長していく様子も文章を通して伝ってくると思います。
魅力的なセリフも満載。
「自分らしく生きていんだよ」
と勇気づけられ、
「今の何でもない時間も大事にしたい」
と感じる3つのアンソロジー。
青春っていいかも(で、それって今じゃん)!! と絶対に思えちゃう一冊です。
3位!「サクラ咲く」辻村深月
こちらも3部作。
全部主人公は違うんですが、よく読むと微妙に登場人物が被ってます。
( ̄▽ ̄) 発見すると、ちょっとお得な気分になれるっす!
約束の場所、約束の時間
主人公のいる2年3組に転校してきた男子がキーパーソン。始めは転校生に特に興味もなかった主人公ですが、ある日部活をサボって裏山に行った時に彼を発見。
そこ、ちょっと危ない場所だったんですね。
だから声をかけて知らせようとするんですが……
(; ・`д・´) おまっ! オマエ、それ、持ってんのってまさか……!!!
みたいな感じで、2人の交流は始まり、幼馴染の女子も巻き込んで物語は進行していきます。
この話は泣く。
そして、この1部目が第一の伏線になっています。
サクラ咲く
表題作の主人公は本が好きで大人し目の中学1年生の女子。大人しいから、結構人に都合よく使われちゃいます。
そんな自分がちょっとイヤ。
自分を変えたいと思っています。
でも、仲のいい友達もいる。
一方で不登校になってしまったクラスメイトもいます。
そして、主人公にはまだ誰にも言っていない楽しい秘密もありました。
それが「サクラチル」と書かれた図書館の本に挟まれていた紙。
誰が書いたのかは謎。
で、謎の相手と主人公との本を通じてのやり取りが始まります。
相手を特定したいけど、わからない。
それでも主人公は「サクラチル」と書いた相手とやり取りを始め、次第に自分の悩みも打ち明けていきます。
……果たして、相手は誰なのか?
主人公の女の子は、手紙のやり取りを通じてどう変わっていったのか?
桜は散ったままなのか?
1作目に比べ泣く要素は少ないですが、清々しい青春があふれた物語です。
世界で一番美しい宝石
映画同好会に所属する3人の男子と、主演を頼まれた3年生の女の子のお話。でも、彼女は映画なんかに出演したくないんです。
(。´・ω・)? 何でっすか? 主演女優に抜擢とか、超うらやましいんっすが……
そりゃ、それなりの理由があるからです。
だから、3人に無理難題を押し付けるんですね。
それが「どうしても見つけられない、小さいころに読んだ本を探し出す」こと。
宝石職人のお話です。
でも、ないんですよ。
見つからない。
……どうしても彼女に主役として出演してほしい3人組がとった方法とは?
彼女は映画に出演してくれた?
そして、この3作目で伏線は見事に回収されています。
非常に美しく。感動的に。
表題作だけでなく、ぜひ3作とも通して読んでほしい「サクラ咲く」。
物語の題材も 特別なシチュエーションのものではないので「その気持ち、わかる!!」と感情移入しやすいです。
思春期特有の悩みを抱えた主人公たちが、周囲との折り合いをつけながら少しずつ変わっていく姿が魅力的な一冊。
「あとほんの少しだけ勇気があったら……」
の思いに「大丈夫、行くなら今だ!!」と背中を押してくれる素敵な3つの物語です。
同率3位!「カラフル」森絵都
なんとこの物語の主人公は「魂」。
死んじゃってます。
しかも、生きているときに悪いことをしてしまったため、生まれ変わることもできない。
ところが運のいいことに天使業界の「抽選」(!?)に当たり、生まれ変わりをかけた再挑戦のチャンスが与えられることになります。
それが、自殺を図った少年のからだに「ホームステイ」すること。
その間に自分の罪を思い出すことができれば、再び生まれ変わることができる、というシステムが採られます。
こうして主人公のホームステイが始まるわけなんですが、自殺を図った少年を取り囲む環境があまりよろしくないんです。
友だちはいないし(ヘンな女の子がやたら話しかけてくるくらい)、両親も兄貴も自分勝手だし意地悪。
( 一一) こんなホームステイ先でこれからやってくっすか……かなり不安っす……
でも、徐々に周りに対するイメージが変わってくるんです。
いいところだと思ってた部分が実はそれほどでも だったり、逆にずっとイヤな部分しか見えなかったものにもいい部分があることに気づき始めたり……
……主人公の魂は、生まれ変わることができるのか?
自殺を図った少年のその後はどうなる?
「今見えてる世界だけがすべてじゃない」
「悩んでることも、見方を変えれば案外簡単に解決できるのかも」
「間違ったことをしてしまったとしても、それで終わりじゃない。やり直しのチャンスはまだまだある」
悩んだり落ち込んだり、少し弱った心にそっと寄り添い 力を分けてくれるような物語。
自殺や死んでしまった後の魂が出てくるのに、ちっともジメジメした感じはなく、読後感も爽やか。
語り口もユニークです。
サクッと読めちゃいますよ。
でも、読んだら終わり ではなくポカポカしたものが心の中にずっと残る本当に素敵な一冊です。
同率3位!「13歳のシーズン」あさのあつこ
主人公は中学1年生の男女4人。
それぞれに悩みを抱え、性格も家庭環境も全然似てない4人です。
だから始めっから仲良し4人組だったわけじゃないんですね。
それどころか「罰ゲームで告白」とかいうとんでもないことをして、主人公の一人を傷つけてしまったりもします。
ちょっと酷い……
でも、この4人がいつしか本物の仲間になっていく。
悩んだり傷ついたりしながら、困難に立ち向かっていく様子が手に取るように伝わってきます。
大人にはわからない、中学生だからこそ感じる 痛みや苦しさってありますよね?
彼らも必死に乗り越えていきます。
その姿が爽やかで、力強くてたくましいんです。
きっと勇気をもらえるはず。
「この4人組、最高すぎる(キュンッ)!」
「がんばれ! あたしもがんばる!」
彼らのキラキラした成長物語に、キュンキュンしながらも力が湧いてくる物語。
読みやすく、心に残る一冊です。
6位!「HIGH AND DRY(初恋)」よしもとばなな
主人公は14歳の女の子。
初めての恋のお相手は20代後半の絵の先生。
(;´Д`) えー、なんかドロドロしてる感じがするっす~
まったくしてません!
全然してないです(2回言った)!
かわいらしいイラストも満載。
絵本のような詩のような、魔法にかけられたような気分になる物語です。
お互いの心が少しずつ引かれ合っていく様子。
自分で勝手に自分を追い込んでしまうような、14歳らしい悩み。
「初恋」の瑞々(みずみず)しさ。
そしていずれこの2人に訪れる奇跡……
ドキドキしながらもほんわかしちゃう一冊です。
7位!「時をかける少女」筒井康隆
物音の聞こえた理科実験室でラベンダーの香りを感じた主人公が気を失い、それをきっかけにタイムリープを繰り返すお話。
物音を立てた犯人は誰?
どうすれば元に戻れる?
もうこれは、不朽の名作といってもいいかもですね。
映像化も何度もされています。
しかもリメイクもされまくりなんですね。
で、その原作がこれ。
なので、アニメ化されたものを見たことがある人には少し違和感があるかも。
まず時代設定が違います。
なんというか「昭和」な感じ。
モノの言い回しもちょっと古いです。
そして物語自体が短い!!
ビックリするくらいシンプルなんです。
でもリメイクが繰り返されるほどの名作の「原作」。
原点を知る上でもおススメの一冊です。
※ 装丁が新しいバージョンも!!(中身は一緒)
8位!「たまごを持つように」まはら三桃
弓道部を舞台にした、超さわやかな青春ストーリーです(恋愛要素もちゃんとある)。
- 努力家の主人公(中2女子)
- 初めて弓に触れたにもかかわらず、あっという間にコツをつかんでしまう天才肌の友だち
- 武道を愛する、父親がアメリカ人の男子
天才肌の友だちは、練習もそれほど真面目にやらないし、見た目も行動も結構派手め。
主人公は少しずつだけど、確実に腕を上げていく努力家。
でも、まだ腕前はそこそこ。
主人公の女の子としては、友だちのことが何となく歯がゆいんです。
才能があるんだから、そんなチャランポランな態度を取ってほしくないんですね。
でも、友だちが真剣に練習に打ち込まないのにもわけがあって……
そして文化自体が異なる唯一の男子部員とその父親(アメリカ人)の存在。
文化が違えばものの見方も変わってきます。
(。´・ω・)? たまごって、なんのことっすか?
繊細で不器用な3人の男女の心のこと。
(`・ω・´) 「生」たまごの方っすね?
そういう細かいことはいいんです。
たぶん「生」の方のことだけど……
壊れやすいたまごのような心を持った3人が、お互いを理解しようとストレートにぶつかり合っていきます。
その姿が、なぜかものすごく優しい。
弓道に真剣に取り組む姿。
真剣だからこそ生まれる葛藤。
それぞれに悩みながらも少しずつ上達していく3人の姿に、結構本気で心をガツンッと打たれると思います。
弓道の基本もわかっちゃう。
(「弓を握るときは、たまごを持つように」の意味もあり)
最後の最後にはガッツポーズをしたくなるような感動的なシーンもありますよ。
彼ら3人と一緒に爽やかな青春を味わえるおススメの一冊です。
9位!「ハチミツドロップス」草野たき
こちらも部活が題材。
でも、スポ根要素はゼロです。
舞台は中学校の女子ソフトボール部なんですが、この部がゆるい ゆるい。
(※ 主人公は部長さん)
全然ソフトボール、しません。
ダラダラしてるだけ。
でも楽しい。
恋だって順調です。
部員も絶対に9人以上にならないように注意。
試合ができる人数になってしまうから……
そしてこの楽園を楽園であり続けさせるために彼女たちがしていたのが、
「周りの望むキャラを演じ、本音は隠し続けること」
そうすれば、本当の自分は傷つかずにすむし、たいていのことはやり過ごすことができたんです。
(※「楽園」=「ハチミツドロップス」
ドロップアウト集団が「部活」ということだけで味わえていた甘い部分のこと)
さて、主人公たちも3年生になり、新入部員を勧誘しなければならない時期がやってきます。
「部員は3人までね!(9人超えちゃうから)」
だったはずなんですが、主人公の妹がやる気満々のメンバーを大量に引き連れて入部してしまいます。
Σ( ̄ロ ̄lll)ガーン こんなはずじゃ……スポ根、反対っす……
だから、これまでのメンバーはみんな(1人だけ残る)部活をやめちゃうんです。
同時に、
「ゆるーく過ごせる楽園的空間」=「心の支えだった場所」
も失うことに。
ここから彼女たちの毎日が少しずつ変化していきます。
友だち関係や彼氏との関係、家庭の事情など、いろいろな困難も彼女たちを襲います。
でも、もうハチミツドロップスはない。
どうする、元ソフトボール部の面々!
これまでの楽園を失いながらも、新しい一歩を踏み出していこうとする主人公の不安やひたむきさに思わずエールを送りたくなること間違いなし。
彼女たちの悩みに共感しながらも、
「物事には終わりがある。でも、先に進まなきゃ!」
勇気の出し方を教えてくれる一冊です。
10位!「荒野」桜庭一樹
まだ恋愛を知らない少女が、大人の女性に「なりかける」、12歳から16歳までの4年間を描いた物語。
恋愛「以前」小説と言われています。
もともと3冊に分かれていたラノベだったんですね。
それが一冊にまとめられています。
主人公は恋愛小説家の父親と暮らす少女。
家庭環境も複雑というか特殊なんですが、グレたりすねたり歪んだりせず、しっかりと成長していくところも個人的にはちょっと感動します。
「荒野」というのが主人公の名前。
中学の入学式の朝、電車のドアに制服を挟まれてしまった荒野はとある少年に助けられます。
でも、なぜか少年は荒野の名前を聞いた瞬間に怒ったような顔に……
ここから、荒野の身に色々な変化が起こり始めます。
といっても、なにか決定的なことが起きるのではなく、ごく当たり前の毎日に訪れるようなさまざまな変化。
友だちのことや親のことで悩んだりもします。
ついでにニキビにも悩まされています。
男子と話すのも苦手。
気になる相手に少女らしいほのかな恋心だって抱きます。
父親の再婚相手が妊娠したり……と暮らす家庭は特殊でも荒野は至って普通の女の子。
静かな変化の中で少女から大人になっていく荒野の目線で「初恋」や「恋愛」についても語られています。
物語が終わるのは荒野がようやく大人になりかけるころ。
いい意味で、
(*´Д`) えー、ここで終わりっすかー
なので、
「その先の荒野とその周りにはどんな変化が訪れるのか?」
「荒野はどんな女性になっていくのか?」
そして、読み終わった後には、
「自分はどんな大人になれるだろう……」
と自然に考えてしまうような美しい物語。
等身大の自分自身と向き合うきっかけを、今まさに成長期の主人公が与えてくれる そんな一冊。
おススメです。
実はめちゃめちゃ隠れファンの多いおすすめ恋愛小説5選!
(=゚ω゚)ノ こっちもおすすめっす!
ではではサクッといってみましょう!
①「泣いちゃいそうだよ シリーズ」小林深雪
小学校の時に読んだ! という女子も多いかも。
小学校高学年から中学生にかけて絶大な人気を誇る恋愛小説です。
実際に中学生女子の「泣いちゃいそう……」な悩みをアンケートし、それを題材にして書かれているので、一種の「あるある」ですね。
「あー、私もそれあった!!」のようにリアルに共感できるストーリーが12か月分、12話に分かれて描かれています。
シリーズものなのでストーリーはさまざまなんですが、全体を通して恋バナが多い!!
お調子者で誰からも好かれる「お姉ちゃん」と、賢くて美人でおとなしい「妹」。
本当にどこにでもいるような姉妹が主人公です。
だからリアルなんですね。
思春期の女子特有の「なんかよくわかんないけどスッキリしない」気持ちや、友だちのこと、姉妹のこと、気になる男子のこと……etc
読みながら 主人公姉妹やそのクラスメイト達と一緒に悩んで、
「私なら、こうするのに!」
などなど、自分なりの一歩を踏み出すお手伝いをしてくれるシリーズです。
少女マンガを読んでるみたいにサクサク読めちゃうので、ぜひ手にとってみてね。
②「でりばりぃAge」梨屋アリエ
主人公は中学2年の女の子。
とあるきっかけで「ローニンセイ」と知り合った主人公が、彼との交流を通して、自分自身の悩みを知り、成長していく物語です。
早く大人にはなりたい。
でも、周りの大人(親とか)のようになるのはイヤ。
部活や友だち、恋愛の悩みもあってはち切れそう……
大人になりかけてる思春期を迎えた女の子って、みんなこんな感じの悩みを抱えています。
自分を取り囲む世界が窮屈でたまらないんです。
主人公もそう。
でもローニンセイといても窮屈じゃない。
このお話、思春期にありがちな悩みをものすごく優しく癒してくれますよ。
「ローニンセイ」がめっちゃめちゃいい味出してます。
主人公と同じ年代の中学生女子にはぜひ読んでほしい、おすすめの一冊です。
③「オーダーメイド殺人クラブ」辻村深月
(;゚Д゚) これ、ホントに恋愛小説っすか!?
ですよ。
「死」や「殺人事件」「猟奇的」なものに憧れを抱く、ちょっと変わった女の子が主人公。
だからお話の内容も、普通の恋愛小説とは少し違うんですが……
でも恋愛小説です。
主人公はスクールカースト上位に位置するいわゆるイケてる中学生女子です。
猟奇的なものとか好きなのに……
だから誰にも言ってないんですね、そのヘンな趣味のことを。
そんな彼女がある日発見したのが、何となく同じ匂いのする男子。
(※ つまり、死や猟奇的なものが好きな同類っぽい男子)
カッコいいわけでもなく、主人公からすると「昆虫系」の男の子。
もはや草食とかですらないんです。昆虫。
ところがそのうち、いろいろなことがうまくいかなくなってくる。
学校の先生に目をつけられたり、友だちとの関係がギクシャクしてきたり……
昨日まで仲良かったのに、いきなり無視される、とかって結構よくある話ですよね?(イヤだけど)
主人公もまんまとその被害に遭っちゃう。
あげくに そのヤバい趣味(凄惨な事件や心中事件なんかの載った新聞をスクラップしてた)を母親に知られてしまいます。
主人公ピンチ!
居場所がない……と感じた彼女は、
「死のう!」
と決意。
でも、どうせ死ぬなら、伝説になるような死に方がいい……
そこで同じ匂いのする「昆虫系」男子に「私を殺してくれない?」と持ちかけて……
というお話。
(。-`ω-) どこっすか……恋愛要素……
表面だけなぞるとこんな感じのストーリーなんですが、この2人、ところどころで結構キュンキュンさせてくれてます。
そしてラストには最高にスカッとするシーンが待っていますよ!
ちょっと変わった女の子ですが、このひねくれちゃってる考え方にもきっと共感できるはず。
少しずつ悩みから解放されていく主人公の姿には愛おしさすら感じちゃうと思います。
タイトルからは想像もつかないような素敵な読後感が味わえる、おすすめの一冊です。
④「少年少女飛行倶楽部」加納明子
こちらも「倶楽部」ですね。
変人男子部長一人だけの倶楽部に 部員が集まり、最終的には男女7人で目的である飛行を成功させるまでの物語。
( 一一) ……うーん。なんか普通っすね……
いや、この7人のキャラがすごいんです。
挿絵はそれほど多くないんですが、勝手に頭の中で彼らが動き始めていく感覚を味わえると思いますよ。
みんな個性的なのに、特別じゃないっていうか「このキャラって、クラスのアイツに似てるかも」みたいな感じの7人。
彼らにも「親がウザい」とか「自分って何者なんだろう」みたいな悩みはあります。
でも部活動や仲間との関係を通じて、自分を知ったり悩みに立ち向かっていったり……
キャラの立った7人が苦労しながら(とくに主人公が)目的を達する爽快感をぜひ彼らと一緒に味わってみてください。
おすすめです。
⑤「また、おなじ夢を見ていた」住野よる
個人的には、ホントにおすすめしたい物語です。
「住野よる」さんは、ベストセラー青春小説になった「君の膵臓を食べたい」の作者でもある人物。
この作品もすごくおもしろいです。
主人公はちょっとおませな小学生の女の子。
おませさんなので、周りの友だちを上から目線で見ちゃう悪いところもあるんですね。
だから学校に友だちはいません。
でも、学校以外になら大切な友だちがいるんです。
それが1匹のネコと3人の女性。
過去に何かあったようにも思える3人の女性ですが、主人公の女の子にはとても親切。
女の子は何かあるたびに(何もなくても)彼女たちからアドバイスをもらったり、お菓子を食べに行ったりしています。
気になる男子や、忙しくてちっとも構ってくれないご両親とケンカしたりした時も、女の子は3人のもとに向かいます。
そして、彼女たちとの関りを通して、
「今やらなきゃいけない何か」
「幸せって本当はこんなこと」
なんかを知り、成長していくっていうお話なんですが……
( ̄▽ ̄) それだけじゃ終わらないのが、このお話のすごいところなんっす!!
読み終わったら、絶対にもう一度読み直したくなります。
ネタバレになるのであまり詳しく書けませんが、二度読みは必至。
「また、同じ夢を見ていた」の「同じ夢」ってなに? の謎もちゃんと最後には解けますよ!
物語自体は心がポカポカしてくるような温かいもの。
それでいて、最後に向けすべてが1本につながっていく気持ちよさは異常です。
このスッキリ感をぜひ体験してほしい。
本当におすすめしたい一冊です。
その他のおすすめ恋愛小説
本当はあと5冊ご紹介したかったんですが、長さがとんでもなくなってしまったので……泣く泣く作者とタイトル、ザックリした作品イメージのみ挙げていきます。
よかったらこちらも読んでみてくださいね。
みんなおもしろいですよ。
「百瀬、こっちを向いて」中田永一
4話収録。
切ない系・甘酸っぱい系恋愛小説の傾向強し。
(※「中田永一」さんは実は「乙一」さんの別名義)
「ねえ、委員長」市川拓司
美形で優秀、家庭環境もGOODな委員長(女子)と、学校一の問題児で、家庭にも問題のある男子との淡い恋のお話。
大人になった主人公(委員長)が回想している形で話は進んでいき、最後には時間が現実に追いついて……
「君にしか聞こえない~Calling you」乙一
頭の中にある携帯電話のお話(でも、妄想の産物ではない)。
複数の伏線が張られた、切なくて泣ける恋愛小説です。
「4TEEN」石田衣良
どちらかというと男子向きかも。
でも王道の恋愛小説(しかも直木賞受賞作)。
14歳の4人の少年が恋したり悩んだりしながら成長していく物語です。
「イニシエーションラブ」乾くるみ
物語自体は普通に恋愛小説なんですが……
ネタがバレるので、こちらの小説に関しては、ほぼ何も書けません。
でも、これも最後まで読んだら間違いなく また初めから読み直したくなるお話。
保証します!
終わりに……
恋愛だけじゃなく、主人公の成長物語でもある「恋愛小説」。(=゚ω゚)ノ 1行に「恋愛」の文字は2個っすね。許容範囲っす!
……
設定がユニークだったり、爽やかだったり切なかったり、といろいろなタイプがありますね。
今回ご紹介したもの以外にも恋愛小説はたくさんあります。
今さらですが、本の選択は「自分に合ったもの」でいいんです。
定番を読まなきゃいけないってこともありません。
どれを読むかはあなた次第!!
(*´▽`*) 恋愛小説を読んで恋愛指数を上げていくっすよ~!
素敵な本との出会いがありますように♪
ではでは<(_ _)>
長くなってしまいましたが、最後まで読んでいただきありがとうございました。
気軽にサクッとコメントなんかを残してくれると、わたしが泣いてよろこびます!
ぜひぜひ、よろしくです♪ (σ・∀・)σゲッツ!!
コメント